東京消防庁の出初め式=6日午前、東京都江東区
新春恒例の東京消防庁の出初め式が6日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた。消防職員や消防団員ら約2900人が参加し、首都直下地震で複数の建物が倒壊し火災が発生した想定で訓練も実施した。
吉田義実消防総監は式典で、1995年の阪神大震災と地下鉄サリン事件から30年を迎えることに触れ「教訓を次世代へ継承し、あらゆる災害に対応できる強靱で持続可能な組織を築く」とあいさつした。
訓練では多摩地域の災害対策を強化するため、昨年10月に新設された「多摩指揮隊」が部隊に指示を送り、ドローンで被害状況を確認。放水やヘリコプターによる救助を行った。さいたま、千葉、横浜、川崎、相模原各市の消防局も、大規模災害時に応援に駆けつける「緊急消防援助隊」として参加。同隊は95年1月の阪神大震災を教訓に発足した。
江戸の「火消し」文化を伝えるはしご乗りも披露され、伝統の妙技に観客が拍手を送った。