捜索活動を行う救助隊=7日、中国チベット自治区シガツェ市(新華社=共同)
【北京共同】中国チベット自治区シガツェ市ティンリ県で7日起きた地震の死者は8日までに126人となり、負傷者は188人に上った。3600棟を超える住宅が倒壊した。新華社が報じた。国営中央テレビによると被災地の14カ所に避難所が設けられ、3万人以上が避難した。警察や消防は、崩れた建物に閉じ込められるなどした住民らの救助を続けた。
救援活動には軍も動員。公安省は救援の他、治安維持のためだとして多数の警察官を派遣した。自治区ラサでは2008年に中国の抑圧的統治に抗議する大規模暴動が起きており、チベット族住民の動きを警戒しているとみられる。
世界最高峰エベレストの麓にある被災地は海抜4千メートル以上で最低気温が氷点下10度を下回る。中国政府やシガツェ市は食料に加え、暖房器具や防寒着の支援を急いでいる。
中央テレビは8日、被災地で余震が相次いでおり、救助や捜索は試練に直面していると報道。テントが並ぶ避難所の映像を放送し「被災地に支援物資が次々と届いている」と伝えた。習近平国家主席は救助活動や被災者支援に全力で当たるよう重要指示を出している。