カーボンオフ・セットの証明書を手にする藤岡さん
洞爺湖温泉観光協会(洞爺湖町洞爺湖温泉142)は、2023年度の主催事業または関連イベントの開催に伴い排出される二酸化炭素(CO2)を埋め合わせする「カーボン・オフセット」に取り組む。同協会の藤岡綾さんは「環境に配慮した観光地をPRしていきたい」と笑顔を見せる。
洞爺湖温泉利用協同組合(同78)の温泉熱を使った地熱発電事業によって削減されたCO2のうち、同協会がCO2の「排出権」として3トン分を購入。温泉街で開催するロングラン花火大会、マンガ・アニメフェスタ、サマーフェスタ、冬花火の4事業における花火船や発電機などから発生するCO2の相殺に充てる。北海道経済産業局の委託を受けカーボン・オフセットを推進する、北海道環境財団からこのほど取り組みの証明書が届いた。
環境問題が主要テーマの一つとなった北海道洞爺湖サミット開催から、はや15年。町はゼロカーボンシティ宣言を行い、町商工会が持続可能な開発目標(SDGs)の実現を目指すなど、地域環境の保全へマチを挙げた取り組みが進む。同協会では世界水準の観光地を目指すとし、藤岡さんは「CO2の地産地消による、地球にやさしい取り組みを発信したい」と気持ちを新たにしている。