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日本維新の会の党大会で気勢を上げる吉村代表(中央)ら=1日午後、東京都内のホテル
◆―― 高校無償化「着実履行」
日本維新の会は1日、東京都内のホテルで党大会を開いた。少数与党下の国会を踏まえ、夏の参院選でも「与党の過半数割れを実現し、さらなる公約の達成を目標とする」と明記した2025年活動方針を採択した。吉村洋文代表(大阪府知事)は、高校無償化などを巡る自民、公明両党との合意について「着実に進めていく」と明言した。
維新は、高校無償化や社会保険料の負担軽減策で自公と合意し、25年度予算案への賛成を決めた。公約実現で存在感を示し、党勢回復につなげられるかどうかが課題となる。与党との距離感も問われそうだ。
前原誠司共同代表は、3党合意を巡り「成果が得られたので予算案に賛成する」と説明。その上で「自公の補完勢力ではない。どんな批判が来ても、われわれの思いを実現する」と語った。吉村氏は大会後の記者会見で、連立政権入りを重ねて否定した。
活動方針は、衆院での与党過半数割れが政策実現につながったと分析。高校無償化に関し「大阪モデルを全国へ展開する」と強調した。3党合意の着実な履行も盛り込んだ。社会保険料の引き下げに向け「しがらみなき社会保障改革を断行する」と掲げた。
統治機構改革は「結党の原点」と確認。道州制を実現して多極分散型国家への転換を図るほか「大阪の副首都化や、あるべき大都市制度について検討する」とした。「憲法を時代の変化に合わせて改正する」と記した。
兵庫県議が「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏に情報を漏らすなど不祥事が相次いでいるのを受け「ガバナンス・コード(統治原則)を策定し、政党法の制定を目指す」と書き込んだ。