
祝津絵鞆地区での釣り施設開放へ発足した検討会
室蘭港の祝津絵鞆地区にある内防波堤などを舞台に釣りを楽しんでもらおうと、室蘭港釣り文化振興検討会が発足した。持続的な活用や観光資源としての魅力構築へ、2025年度に試験開放などを行って管理運営の在り方などを探る。26年度にはイベント開催も計画している。
国交省港湾局が、観光資源として港湾での釣り施設や既存防波堤などの利活用を進めており、釣り文化振興の取り組みが進められている港湾を、モデル港として指定している。全国で21港が指定を受けており、室蘭港の指定は昨年8月7日付。9月8日に絵鞆臨海公園で指定証の交付式を開催。以後、事務局ベースで立ち上げ準備を進めてきた。
室蘭港では、内防波堤と絵鞆臨海公園ボードウオークを開放場所として活用する。安全・安心で子どもや家族連れ、初心者でも楽しめることや、まちの魅力となりうることを、目指す姿とする。釣りスペースが限られているため、転落防止策や救助体制の構築、開放時期の設定などを詰めていく。
25年度は4~10月の期間で計4回、試験実釣を展開。このうち1回は試験開放を計画している。内容を精査した上で、26年度の夏から秋にかけて開放イベントを行うスケジュール。27年度にも開放する計画で、この間、検討会の会合を複数回開き、整備内容や改善点などを協議していく。
18日に市役所で1回目の会合を開催。釣り具販売事業者や行政、観光、内航海運など関係団体から約30人が出席。設立趣旨や規約などを確認した。
冒頭あいさつに立った市の佐藤肇港湾部長は「祝津、絵鞆には道の駅や水族館、エンルムマリーナなど観光施設が集積している。にぎわい、交流人口増加へのポテンシャルが高い」と強調。モデルづくりで連携する日本釣振興会北海道地区支部の佐藤正基支部長は「運用開始への第一歩を踏み出した。すでに開始している苫小牧では多くの利用がある。苫小牧で培ったノウハウを提供してきたい」と話した。