白鳥大橋の下を通る津軽海峡フェリーの「ブルードルフィン」=2日午前7時ごろ(ドローン撮影)
室蘭-青森フェリー航路の就航に向けて、津軽海峡フェリー(函館市、村上玉樹代表取締役社長)は2日、運航予定の船舶と同形同型船を使って室蘭港へのトライアル入港を実施した。白色を基調に同社企業カラーの青色をあしらった船体がフェリーふ頭で披露され、地元関係者の期待を集めた。
入港したのは函館-青森間で運航している「ブルードルフィン」(8850トン、144メートル)。青蘭航路で運航予定の「ブルーマーメイド」と姉妹船で、旅客定員、積載台数、航海速力は同じ。スケジュールの都合で同形同型船を使用した。
午前2時半に函館港を出港し、7時ごろに白鳥大橋を通過、7時半にフェリーふ頭第4バースに着岸した。入出港針路、回頭水域、車両・旅客動線、給水作業などを確認し、午後1時に函館港に向けて出航した。
同社によると、現在は国土交通大臣へ航路認可を申請中で、認可されてから10月に予定している就航開始日や運賃を決定し、フェリーターミナル内での室蘭支店開設の手続きを行う。
井内政宏常務取締役は「まずはトラック運転手の時間外労働の規制などをベースにした物流の乗船を見込んでいる。室蘭、登別、洞爺湖、白老と複合で、函館-青森航路を含めた道南、道央の周遊観光も発展させていきたい」と述べた。
入港を見守った白熊良平副市長は「昨年からフェリー航路開設に向けた交渉を続けてきたが、トライアル入港は就航に向けた大事なステップで、感慨ひとしお。今後も引き続き、半年後の就航に向けてフェリー会社などと協力していきたい」と抱負を話していた。