
全道的な大雪で室蘭も各所で交通渋滞=2日午前7時半ごろ、国道37号白鳥大橋祝津ランプ(同大橋は同日午後9時現在通行止め)
交通網乱れ事故多発
道内は2日、前線を伴った低気圧の影響で室蘭をはじめ胆振各地で大雪となった。国道37号白鳥大橋は落雪の恐れがあるとして、2日午前から通行止めとなったほか、室蘭市内は着雪被害やスリップ事故などが相次ぎ、交通網が乱れた。
室蘭地方気象台によると、午後5時時点で24時間降雪量が3月の観測史上1位となったのは安平と豊浦大岸が39センチ、白老が27センチ、苫小牧が24センチの4地点。豊浦大岸は最深積雪が116センチに達し、1984年(昭和59年)の統計開始以来の1位を記録した。
JRは道内全ての特急列車が終日運休。室蘭線もほぼ全線で終日、運転を取りやめ計102本が運休した。きょう3日も東室蘭と室蘭、苫小牧、長万部の各方面を結ぶ普通列車7本の運休が決まっている(2日午後5時現在)。特急「すずらん」は、1、3号が全区間で運休する。
道路は、2日午後9時現在、室蘭市内の国道37号白鳥大橋が落雪の恐れがあるため通行止め。道央道は、札幌南インターチェンジ(IC)-登別室蘭IC間の上下線で一時通行止となった。道南バスは、雪や通行規制に伴い、室蘭・苫小牧と札幌を結ぶ都市間バス「白鳥号」「ハスカップ号」の一部を運休した。
この日観測した最大降雪量が23センチだった室蘭市内では、2日午前4時ごろから、市内全域で市の委託業者の除雪車がフル出動し、同日深夜まで作業に当たった。室蘭市や西胆振行政事務組合消防本部(伊達市)によると、雪の重みで垂れ下がった電線が樹木と接触して煙が上がったり、自宅の玄関前に積もった雪で出られなくなったという通報が寄せられた。登別のこの日の最大降雪量は24センチ、伊達大滝は同29センチだった。
室蘭署によると、2日未明から午後4時までに交通事故が24件発生。雪でスリップやハンドルをとられるなどが原因の物損事故が22件、その他の人身事故が2件だった。
同気象台によると、3日は高気圧が張り出し晴れる見込み。朝晩は気温が下がって路面が凍結し、日中は気温が上がるため屋根や電線の落雪、なだれに注意を呼び掛けている。