
28日、ポルトガル・リスボンの空港で、停電に見舞われて座り込む人々(ゲッティ=共同)
【セビリア、ロンドン共同】スペイン全土で28日午後0時半(日本時間同7時半)ごろ、大規模な停電が発生した。首都マドリードや北東部バルセロナ、南部セビリアなど各地で交通網がまひし、市民生活が混乱した。ポルトガルやフランスの一部でも停電が起きた。欧州でこうした規模の停電は異例。
サイバー攻撃の可能性も含めて原因を調べている。欧州連合(EU)のコスタ大統領はX(旧ツイッター)で「現段階でサイバー攻撃を示唆するものはない」と説明した。
スペインのサンチェス首相は国家安全保障会議を招集し、対策を協議した。電力会社は段階的な復旧を進め、マドリードやセビリアなどでは発生から数時間後に徐々に復旧した。
スペインでは、マドリードやバルセロナなどで地下鉄やバス、鉄道が運休し、信号機の停電で交通渋滞も起きた。学校や病院にも影響が出たほか、インターネットやクレジットカードも使えなくなった。
ポルトガルでは首都リスボンや北部ポルトで停電が起きた。リスボンの空港では夜まで欠航が続き、ポルトではビルや地下鉄で混乱が広がった。