
靖国神社の春季例大祭に合わせて石破首相が奉納した「真榊」(左)=21日午前、東京・九段北
石破茂首相は21日、東京・九段北の靖国神社で始まった春季例大祭に合わせ「内閣総理大臣 石破茂」名で「真榊」と呼ばれる供物を奉納した。関係者によると23日までの期間中、参拝は見送る方針だ。中国や韓国の反発を考慮し、判断したとみられる。閣僚の対応が焦点だ。
これまで参拝を明言している閣僚はいない。政権発足直後だった昨年10月の秋季例大祭は衆院選期間だったこともあり、首相と全閣僚は参拝しなかった。
林芳正官房長官は記者会見で「首相は私人の立場で真榊を奉納したと理解している」と説明した。21日は首相の他に額賀福志郎衆院議長、関口昌一参院議長、福岡資麿厚生労働相、城内実経済安全保障担当相が真榊を納めた。
靖国神社にとって、4月と10月の例大祭は重要な祭事とされる。現職首相の参拝は2013年12月の安倍晋三氏が最後で、岸田文雄前首相や菅義偉元首相は参拝せず、真榊を奉納していた。
超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバーは22日に参拝する予定だ。