
8月8日から青蘭航路での就航が決まった新造船「ブルーグレイス」(提供写真)
津軽海峡フェリー(函館市、柏木隆久代表取締役社長)は8日、5年ぶりの新造船「ブルーグレイス」(約8900トン)を8月8日に室蘭港と青森県青森港を結ぶ「青蘭航路」に就航させると発表した。高級感のある客室に加え、展望浴室など船内施設を充実させた。青蘭航路で使用している「ブルーマーメイド」は同9日より函館-青森航路で運航する。
「ブルーグレイス」は全長約144メートル。定員は422人でトラック65台、または乗用車230台が積載可能。3月27日に命名式と進水式が行われた。現在は就航に向け船内設備などの工事が進められている。
船名には、移動だけでなく優雅な時間を過ごしてほしい-との思いを込めた。「スイート」(定員2人)はバス・トイレ付きのツインの個室でドレッサーや冷蔵庫も備える。また、ベッドやソファ、テーブル付きの個室「ファースト」(同2、4人)を新設した。
「ブルーマーメイド」でも好評だった1人定員の個室や海を眺めながらくつろげるリクライニングシート「ビューシート」も完備。現行船では初めてとなる展望浴室を設置し、海の景色を眺めながら入浴できる仕様となった。
そのほか、大部屋の「スタンダード」にはマットレスや鍵付きロッカー、コンセントを設置するなど設備の拡充を図った。
同社は新造船の就航を青蘭航路に決めたことについて「大浴場や個室化の要望を頂いたため、早期導入を検討していた」と説明。今後の青蘭航路は、浴室や多彩な客室施設により「移動しながら一層くつろいでお楽しみいただけると考えている」とし、これまで以上の利用者増に期待を寄せた。
初運航は8月8日午後8時50分の室蘭発。乗船日3カ月前となる5月8日午前9時から、インターネットなどで予約受け付けを開始する。料金は時期によって異なる。詳細は同社ホームページ。