衆院選が公示され、第一声を上げる(左上から右下へ)自民党総裁の石破首相、立憲民主党の野田代表、日本維新の会の馬場代表、公明党の石井代表、共産党の田村委員長、国民民主党の玉木代表、れいわ新選組の櫛渕共同代表、社民党の福島党首、参政党の神谷代表=15日午前
衆院選が公示された15日、与野党の党首らは全国各地の街頭などで第一声を上げた。自民党派閥裏金事件を受けた政治改革や物価高対策などを訴え、有権者への浸透を図った。
石破茂首相(自民総裁)は福島県いわき市で「『政治とカネ』の問題が二度と起きないよう、深い反省の下に選挙に臨む。日本創生の選挙だ。もう一度、新しい日本をつくる」と強調した。
立憲民主党の野田佳彦代表は東京都八王子市で「裏金は大きな争点だ。自民には自浄能力がなく、実態解明は進まなかった。裏、裏、裏の自民の政治文化を壊していこう」と呼びかけた。
日本維新の会の馬場伸幸代表は東京・高田馬場で「政策活動費はすぐにやめるべきだ。『身を切る改革』で国民の信頼を取り戻す。政治をクリーンにしていかなければならない」と語った。
公明党の石井啓一代表は東京・池袋で「国内外の課題に答えを出し、政策を進めることができるのは実績と経験のある自民、公明政権しかない。今の野党に政権担当能力はない」と力を込めた。
共産党の田村智子委員長は東京・池袋で「裏金議員に厳しく向き合うかのように見せかけて大多数を公認した。裏金への無反省、賃上げ無策、軍事一辺倒の姿勢があらわになった」と主張した。
国民民主党の玉木雄一郎代表は神戸市で「政治不信の大きな源となった裏金問題に決着をつける。同時に減税、社会保険料の軽減、ガソリン代や電気代の引き下げで手取りを増やす」と述べた。
れいわ新選組の櫛渕万里共同代表は東京・錦糸町で「失われた30年を取り戻す徹底的な経済政策が必要だ。消費税減税や季節ごとの現金給付で、国が責任を持ち、使えるお金を増やす」とした。
社民党の福島瑞穂党首は沖縄県宜野湾市などで「軍事予算はうなぎ上りで福祉は圧迫された。自民が勝てば憲法改悪や戦争への道をひた走るだろう。沖縄、日本を戦場にしてはならない」とした。
参政党の神谷宗幣代表は大阪・梅田で「議員の政治資金パーティーの問題をクリアにしても、国民生活は何も変わらない。争点は激動する国際情勢の中で日本がどう生き残るかだ」と表明した。